- 2013-06-18 :
- 想い
必死

先日ハムスターのGちゃんが亡くなりました。
2日前来院した時は全身の毛は抜けていたものの動き回れる状態だったのに…
今回来院した時には呼吸も止まりそうなくらいでした。
すぐに酸素を吸入、輸液、心臓の働きを助ける注射等の処置をしました。
傍らにはお母さんと小学生の息子さんが必死に助かることを祈っていました。
しかし、呼吸は不安定のまま、一時は止まってしまうことも…。
もう一度息子さんのもとに帰してあげなくては、と私たちも願いながら治療を続けると、治療を開始してから2時間程してなんと少しだけ呼吸が安定してきました。
夜は家に連れて帰りたいとのご希望でしたので、出来うる限り深夜ぎりぎりまで治療をすることになり、ご家族は用事を済ませるため一端ご自宅に戻られ、再度お迎えに来院して頂くことになりました。
ご家族がいなくなってもGちゃんは身動ぎせず、必死に呼吸だけをしています。そんな姿を治療をしながらずっと見守っていると、とにかくもう一度起き上れるようにしてあげなくては、と思わざるを得ません。
しかしながら、1時間たっても状態は変わらず、むしろ時々不安定になるほど…。
せめてお迎えに来院されるまで命だけでもつないでおいてあげたい …… と思えてしまうほど命の炎は風前の灯のような状態でした。
更に1時間ほどたつと、横になったままですが、手、足が動くようになってなってきました。そして、なんと祈りが届いたのか、自力で起き上れるまでになったのです。
その時の嬉しかったこと、忘れることが出来ません。
ご自宅に戻られて3時間程してご家族がお迎えに来院された時は少しだけ動くことが出来るようになっていました。明日、また、よくなった姿が見られたら…と思いながら3人を病院から送り出しました。
しかし、残念ながら、その後状態が悪くなり、ご連絡をいただいたのですが対応できず非常に悔やまれる結果となりました。
わずか23gの体で必死に呼吸をし、がんばってくれた姿は今も脳裏にしっかり残っています。そして、この子を思うご家族の姿を思い出すと、あの小さな体がご家族にとっては大きな大きな存在であったということ改めて痛感させられた出来事となりました。Gちゃんのご冥福をお祈りします。
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